港区女子とは呼ばせない。

港区に住む私の恋愛事情。「真の港区女子」の日々を描くブログです。

20年間のお試し期間を経た結婚

脳から幸せホルモンが爆発的に出ている今日。

 

サーフィンの友達が令和初日に結婚し

今日はそのお祝いパーティ。

 

 

 

 

この新郎新婦、

ちょっと普通ではない。

 

お互いもう40代半ばなのだが、

もう20年近く付き合っていた。

 

もうこの二人は

結婚しないでいるんだろうと

誰もが思っていた。

 

 

 

 

それが、

令和という時代の節目にあたって

結婚する事となった。

 

 

 

 

 

新婦にしてみれば、

20年ちょっとの間ずっと

お試し婚期間だった。

 

それがやっと、

令和のおかげで

プロポーズしてもらえたのだ。

 

幸せったりゃありゃしないだろう。

 

 

 

 

 

 

この二人のことをよく知っている

私たちサーフィン仲間達は

祝福の気持ちで高揚していた。

 

お互いに生涯の伴侶が見つかったね!!

という何のしがらみもない祝福の気持ち。

 

 

 

 

 

 

とは言え二人はもう40代半ば。

盛大な結婚式というのも

なんだか似合わない。

 

そこで私達が提案したのは

いつものサーフ仲間と

いつものサーフスポットで

仲間内で祝うということ。

 

 

 

 

 

 

そしてお祝いの宴会が始まった。

 

仲間達の間には

祝福の力強いエネルギーが溢れ

とにかく笑いが絶えなかった。

 

 

 

 

幸せすぎる空間が出来上がったのだ。

 

 

 

 

慣れ親しんだ場所で、

心から信頼できる仲間達と過ごす。

 

これこそ、

人間として究極の幸せなのではないか?

 

 

 

 

 

 

普通の結婚式というのは、

大体が学生の時の友人や同僚、

そして上司などを呼んで式をする。

 

そして、誰もが最高に着飾って

恥ずかしくないようにしてくる。

 

 

 

 

 

しかしこんな式の最中というのは、

なんだかどこか気を使ってしまって

心から楽しむことができなかったりする。

 

 

 

要するに、

なんだか全て建前のように感じるのだ。

 

 

 

 

新郎新婦が今後歩みたいのは、

建前の結婚生活ではない。

 

本当は、

心底幸せだと思える人生を歩みたいはず。

 

 

 

そんなところへ、

こんな建前ばかりの結婚をするのに

一体どんな意味があるんだろう?

 

 

 

 

きっと、

幸せな結婚生活を歩みたいなら

私の友人のように、

気の置けない仲間と祝うのが一番いいのだろう。

 

私も、もし誰かと結婚したなら

私の友人のように

心からみんなが笑える式を開きたい。

時代の変わり目に生まれた偽の恋心

大好きな人ができた。

彼の名前は宏人。

 


IT系の社長を務めていて、

身長が高く顔も整っている。

 


映画から出てきたかのような完璧な人。

 


彼との出会いは、

アメリカへ帰ってしまった大好きな彼を忘れられない私を見かねて親友が誘ってくれた異業種交流会。

 


交流会へ来てみたは良いものの、

どうも自分とは違うタイプの人ばかりで

ちぐはぐな感覚を覚えた。

 


もう帰ろうかと周りを見渡した時、

部屋の隅になんだか仲良くなれそうな

雰囲気の男性がいる事に気がついた。

 


その彼が、宏人さん。

自分の仕事について、

目を輝かせながら話していた。

 


ここまで志のある人間に出会うのは

アメリカの彼以来だった。

 


思い切って彼に話しかけてみると、

びっくりするほど趣味が合う。

 


ゴルフの話題になり、

今度一緒に友達を誘って行こうという話に。

 


それ以来彼とはゴルフ仲間として

仲良くしている。

 

 

 

 


内心、ここまで趣味が合っていて

少年のように目を輝かせる彼の事が

気になって仕方ない。

 


けれど、こんな完璧な人に

自分が見合う訳がないと諦めて

好きな気持ちは心にしまい込んでいる。

 

 

 

 

 


そんなこんなで、

宏人さんと出会ってから

1年半経った。

 


未だに彼の事が気になってしまって、

インスタのストーリーに絵文字で

反応が来ただけで舞い上がってしまう。

 


でも、それが恋愛に発展することはない。

 


こんな状況にずっと耐えてきたが、

流石に辛くなってきた。

 

 

 

 

 


2019年4月30日、

平成から令和へと時代が変わる瞬間を

私を例の異業種交流会へ連れて行ってくれた

親友と六本木のクラブで祝う事に。

 


時代が変わった瞬間、

ゴルフ仲間のグループラインへ

宏人さんから連絡が。

 


令和もよろしくお願いします、

というメッセージだった。

 


叶わぬ恋心を抱いたまま

時代が変わってしまった。

 


私はクラブでお酒を飲んで

やるせない気持ちを晴らそうとした。

 

 

 

 


酔いが回ってきた午前3時頃、

すらっと背の高い男性と

良い雰囲気に。

 


彼は顔もよく、

少し影がある感じの色気があった。

 


少し彼の事が気になったので

名前を聞いてみた。

 


あろうことか、

彼の名前も宏人だった。

 


背丈も同じくらい。

 


デジャヴだ。

 

 

 

 


色々と彼の事を聞いてみると、

まさかの異業種交流会で出会った宏人と

出身が名古屋だという点までも

共通していた。

 


クラブで出会った男なんぞには

基本的に興味を持たない私だが、

これは話が違った。

 


目の前の宏人に、

その場には居ない宏人を

投影してしまった。

 


今目の前にいる宏人と手を繋ぎ

彼の得意なロシア語を聞いて

一緒に歌って。

 


どうしても手に入らないものが

手に入ったかのような感覚。

 


錯覚を起こしてしまって

彼と同じベッドで寝てしまって。

 

 

 

 

 


午前11時、

酔いも覚めて

そろそろ帰ろうと話した。

 


彼はタバコを吸いながら

手を振って帰って行った。

 

 

 

 

 


家に着き、

シャワーを浴びて

惨めな気持ちに襲われた。

 


一緒に寝た宏人は

名前も出身も宏人さんと一緒だが、

底抜けに明るい目の輝きは無い。

 


彼は、どことなく心に影がある

ロシア語を話すスモーカー。

 


きっと、暗い自分の心が

彼のような人を引き寄せたんだろう。

 

 

 

 

 


結局、

私が本当に欲しいものは何も

手に入っていなかった。

 


ただ、1つ学んだ事がある。

不安定な精神状態の時に

男性を選ぶべきではない。

 


自分の心を投影したような

相手を引き寄せてしまうから。

"都合のいい女症候群"になったら読んで欲しいメッセージ

デートしている人がいるけど、

彼が自分に本気なのか自信がない。

デートの後に、どこか不安感が残る。

 

でもフラれるのが嫌で、

問いただすこともできない。

 

結局彼に振り回されてばかり。

 なんてこと、ありますよね。

 

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私自身結構こんなことがあります。

 

 どうにか相手の興味を失わないようにと、

"いい女の子"を演じちゃうんです。

 

 

 

彼のLINEの返信が遅かったり、

悩みを打ち明けても親身になってくれなかったり、

 

本当は嫌なことがあっても

"別に大丈夫"風を装っちゃう。

 

 

 

でもだんだん、その辛さに我慢ができなくなって

本心があふれ出てきてしまう。

 

最悪の場合、彼の前で泣いちゃったり。

 

 

 

そして結局、

彼は離れて行っちゃうんです。

 

 

 

頑張ったのに、振り向いてもらえなかった。

どうすればよかったんだろう?

 

 

 

"いい子"を演じてしまうのは

大抵女性側が男性に夢中な時。

 

 

でも男性というのは

女性にいくらアタックされても

自分から追いかける側にならないと

本気にはならないもの。

 

 

振り向いてほしいけど
アタックもできない。
そんなはざまに置かれると
自分の気持ちに正直になれない状態に。

 

 

これを繰り返していって、

次第に彼が何をしても文句を言わない

"いい子"になってくる。

 

 

男性からしてみれば、

「彼女は優しくて、凄いいい子だよ!

面倒なことも何もないしね!」

って感じになってくる。

 

 

表面的にはよさげですが、

そのうち彼はデートをドタキャンしたり

数日間連絡をよこさなくなったりする。

 

 

 

それでも健気なあなたは、

傷ついた心を無理矢理無視して

歯を食いしばりながら

「大丈夫だよ」と言う。

 

 

 

考えてみると世の男たちはひどいもん。

この段階で彼はあなたを

"都合のいい子"カテゴリーへ置く。

 

 

なんとなくその事に気が付いていても、

彼が離れていく恐怖に耐えられず

態度を変えることができない。

 

 

そして自分の心が

どん底に落ちていくまで傷つけてしまう。

 

 

これほど辛いことはないです。

 

 


ここで、あなたの努力が実って交際が始まっても

また次の苦難の始まり。

 

 

彼は、あなたのために頑張る必要がなく

気遣う必要も無いと覚えてしまったから。

 

 

こうやってどんなにひどい扱いを受けても

彼に夢中のあなたは

"彼がいなくなるよりはいい"

と考え始めてしまう。

 

 


でもね、一つだけ伝えたいことがあります。

 

 

あなたの人生で一番大切な存在は、

あなた自身なんです。

 

 

だから、一番大事なのは

あなた自身を幸せにしてあげる事。

 

 

彼が都合よく持ち運べる

人形になることじゃないと思うんです。

 

 

 

 

あまりに彼に夢中になってしまったあなたは

彼以外に男はいないくらいに考えてしまうかも。

 

無理難題に思えるかもしれないけれど、

一度冷静になって考えてみて。

 

世の中には何十万という男性がいるの。

まだ出会っていない男性ばかり。

 

 

 

そして必ず、

あなたの中には光るものがあって、

それをかけがえの無い物として

大事にしてくれる人がいるんです。

 

 

 

 

でもね、あなたが夢中になってしまった彼は

それに気が付かなかった可哀そうな人。

 

 

 

 

今あなたは自分に自信が持てないかもしれないけれど、

人にはみんな長所があるもの。

 

一度、自分が誰にも負けないと思える部分を見つけて

ほめてあげてください。

 

 

 

決して、彼を自分の中心に置かないで。

 

 

 

そうすると、

誰もがあなたの魅力に気が付くから。

彼を振り向かせたい時の、簡単な3つのテクニック

大好きな人がいる。

でも振り向いてもらえない。

 

アタックしたいけど

心に傷を負うのが怖くて

勇気が出ない。

 

そんな思いを何度したことか。

勇気の出ない自分に自信を失って。

 

同じ思いをしているあなたに、

私が経験から学んだ事を

お伝えさせてください。

 

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好きな人がいるとき、

振り向いてもらうための

戦略を3つご紹介します。

 

  1. 相手の目をいい感じに見つめる
  2. 彼が喜ぶ言葉をかける
  3. 彼の友達と積極的に話す 

 

 

1.相手の目を数秒見つめる

 

なんだか見られてるかな?

と思うと、ちょこっとその相手の事を

考えてしまったりしませんか?

 

別に好きとかいう感情じゃないけど、

何だろう?って気になっちゃう感じ。

 

 

 

人って不思議なもので、

自分に興味を持ってくれてる人には

自分も興味を持つものなんですよね。

 

相当生理的に無理な人じゃない限り

相手の好意を無下にはしないもの。

 

 

 

この心理を利用しない手はないのです!

 

 

 

とはいえ、

急に目を見つめるのはハードルが高いし

下手すると気味悪がられます。

 

 

まずはどうするべきか?

と言いますと、

 

「相手の話を聞きつつ彼の目を見る」

 

というのが肝です。

 

 

 

まず彼が好きそうな話題を振り、

彼に話をさせる。

 

そしてちょっぴり大げさにリアクションしながら

彼の目をのぞき込む。

 

 

 

この段階では、

長くても2秒程度だけ見つめてください。

 

 

 

すると彼の頭の中では、

「この子良い子だな、話してて楽しいな」

という声が流れ始めます。

 

こうして彼の心理的なハードルを下げます。

 

 

 

さあ、次の手を打つところまで来ました。

 

次は、少しだけ上目遣いか

又は流し目な感じで

彼を5秒見つめてください。

 

 

 

これだけ長く見つめられると、

「あれ?なんかこれは行けそうな感じ?」

と彼の頭で天使のささやきが舞い降ります。

 

 

 

そしてもしかすると彼はその場で

少しアタックしてくるかも。

 

でも絶対にそこで落とされちゃダメ!!

 

ここではあくまで彼に

気を持たせることだけに集中してください。

 

 

 

ここで彼の戦略にハマれば

蜘蛛の巣に引っかかったようなもの。

 

後には惨事が待ち構えています。

 

 

 

「わ、簡単に落ちた、なんてことないな」

ってナメられて捨てられます。

 

 

 

絶対に彼に興味を持たせる以外の

目的をもたないでくださいね。

 

 

 

2.相手が喜ぶ言葉をかける

 

男の人って不思議なもんで

自分の話をするのが好きだし

女の子に褒めてもらいたいもの。

 

自分の実力を女の子に認められると

男としての尊厳が満たされるのです。

 

 

 

でも男性もバカじゃないので

変にほめる人の事は

何か怪しいと思うものです。

 

 

 

じゃあ自然にほめつつ

彼に喜んでもらって

最終的に自分に興味を持ってもらうには

どうすればいいか?

 

 

 

まず、彼の大好きな話をする。

彼の趣味とか、仕事とか。

 

で、彼の武勇伝的な話を引き出す。

 

 

 

そしてすかさず、

"さすがですね~!!"

の一言をかける。

 

 

 

もっといいのは、

"さすが"以上の言葉をかける事。

 

 

 

例えば、彼が銀行マンだったとして、

金融為替の事情に詳しかったとします。

 

そしたら為替事情について話させて、

「さすがプロ、よくわかってるな~」

 

 


さあ、こんな言葉をかけられて

嬉しくない人はいませんよね。

 

 

 

こうやって、

彼の認めてほしい欲求を満たしてあげるのです。

 

人間、なかなか心から

自分をほめてくれる人なんていませんから

だんだんあなたの事を必要な存在だと

なんとなく感じ始めます。

 

 

 

3.彼の周りの男性と話す

 

1と2では、彼の興味を引く方法を話しましたが、

これだけやっていても、

彼の「アタックしよう!」

と思わせる決定打がありません。

 

 

 

相手の気持ちになってみると分かりますが、

別に見つめられて興味がわいても

褒められていい気分になっても

 

絶対付き合いたい!とは

思えませんよね。

 

 

 

マーケティングの仕事をしていると

よくわかるのですが、

相手に興味を持たせるだけでは

モノを買ってもらうことはできません。

 

 

 

最後の決定打になるのは、

「今のチャンスを逃せない」

と思ってもらう事なのです。

 

 

 

よくスーパーやコンビニで

会計の寸前にお菓子とか

手を伸ばしやすく、買いたくなるものが

置いてありますよね。

 

これは、お客さんの興味をそそるものを

「あ、お会計になっちゃう、今買い物かごに入れよう」

と思わせることで、

"購入"という行動を起こさせるもの。

 

 

 

恋愛となると話はもっと高尚になりますが

人間の心理はそんなに変わらないもの。

 

 

 

1と2の手法で相手に興味を持たせて、

「今しかない!」

と思わせてアタックさせるのが大事。

 

 

 

この緊迫感を持たせられるのが、

彼の友達とかの男性と積極的に話すこと。

 

 

 

こうすることで、

自分の目の前にいる女の子が、

他にとられるかも?

という緊迫感を生むのです。

 

 

 

そして彼が知っている男性と

話すのが大事なのは、

その人の魅力なども彼がわかっているから。

 

 

 

「あいつ、優しいっていういい所があるんだよな。

どうしよう、あいつの方に行っちゃったら。」

 

 

 

とかっていう悪魔のささやきが彼の頭の中に鳴り響きます。

 

 

これが最後の決定打。

彼は、あなたに言い寄り始めるでしょう。

あなたの大切さに気が付いて。

 

 

 

 

以上3つを試してみれば、

彼は必ずやあなたに振り向く。

 

でも絶対に、自分の心を傷つけないよう

最新の注意を払ってください。

 

一番大事なのはあなた自身。

それをどうか忘れないでください。

 

 

もう恋で火傷しないで。

何十人もの男性とデートし、

女友達とはいつも恋愛話で盛り上がる。

 

なんだかセックス・アンド・ザ・シティ

みたいな生活をしてきた私。

 

辛い思いも楽しい思いもして、

恋愛偏差値を上げてきた。

 

とはいえ、

心臓が破れるような辛い思いは

出来る限りもうしたくない。

 

誰かが私に、

あんな思いをしなくていいように

アドバイスしてくれればよかったのに。

 

こう考えていた時、

私と同じ気持ちの人が

世の中にはもっといるはずと思いました。

 

少なくとも彼ら彼女達には、

私と同じ思いをしないで欲しい。

 

こう思い、一念発起。

 

辛酸を舐めて得た教訓を

本職のマーケティングの力と掛け合わせ

より多くの人に届けようと決めました。

 

次回から、

デートでの振る舞い方やLINEの返し方など

少しでもお役に立てる内容を投稿します。

忘れられない気持ちと、最悪の恋愛

昔の恋愛に未練を感じるのは

弱い人間のする事なのか?

 

女は情が深い生き物だ。

未練が残るのは仕方ないのではないか?

 

なのに、私達女性は

なぜいつも罰せられる対象なのか?

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

とてつもなく幸せな時間を奪われた私は、

次の出会いを血眼になって探した。

 

 

 

大学の気のおけない友人と

ランチをとっている時、

彼女がTinderを始めたと言ってきた。

 

当時このアプリはとても流行っていたが、

今までなかったデートアプリなんてものに

少し恐怖感を感じていた。

 

 

 

しかし、親密な友人が始めたとなれば

なんだかハードルが下がるもの。

 

前の恋で修復しきれない傷を負った私は、

その場で早速Tinderを始めてみた。

 

 

 

このアプリは、自分が女性なら

男性の写真が表示され、

気に入ればハートボタンを、

気に入らなければスワイプと言って

次の男性を見せる仕組み。

 

 

 

始めて見たものの、

私はスワイプするばかり。

 

30人ほどスワイプした時、

お?と思う男性がいた。

 

 

 

ハートを押したした途端、

彼も私にハートを押したらしく、

運良くマッチング。

 

マッチングするとチャットができるのだが、

早速彼からメッセージが。

 

見た目は日本人だったが、

メッセージは英語だった。

 

 

 

日本語と英語を混ぜて話すのが

なぜか楽だと思う私は、

なんだか親近感を覚えた。

 

 

 

恐る恐る彼に会ってみると、

スタイリッシュな雰囲気の方。

お仕事は外銀のトレーダー。

 

話しているとどことなく

大恋愛をした龍一に価値観が似ている。

 

 

 

ダメだと分かっていても

前の恋の傷にバンドエイドを貼ろうと

私は彼を自分の物にしたくなってしまった。

 

 

 

彼の友人や趣味、

全てを把握したくなった。

 

 

 

時間が過ぎ、年末へ向かっていった。

デパートもスーパーも、

クリスマスモードに。

 

彼と過ごす日を、

心底楽しみにしてた。

 

 

 

どうも、神様はそんなに優しくない。

クリスマス1週間前になっても

彼からなんの誘いもない。

 

彼の家に泊まってるのに。

 

前日、またなんの連絡もない。

もう赤信号だ。

 

 

 

私の事を本気で考えているのか?と

思い切って連絡してみた。

 

あろうかとか、

ただLINEをブロックされただけだった。

 

 

 

 

こうなってから気がついたが、

私は彼の中に龍一を投影していただけだった。

彼の事が好きなわけではなかった。

 

なのに、こうして一方的に遮断されると

自尊心を大いに傷つけられ

涙が出るのだった。

 

しかし罪は私にある。

彼自身の事を見ようだなんて

思ってもいなかったから。

 

 

結局すべて、自業自得なのだろうか。

 

 

 

女が夢中になれば男は離れる

小さい頃は、

人生で最高の恋愛をした相手が

生涯の伴侶になると思っていた。

 

だが世の中はもっと複雑。

女は男に追われるべきだなんていう

難しい条件が付いていた。

 

でも、

涙を流すほど相手を好きになってしまったら?

 

女の私達は一体どうしたらいいのか?

 

——————————————

 

刺激の無い恋には別れを告げ、

ピリ辛なスパイスを求め

友人が主催の広尾でのパーティに参加した。

 

会場は、友人とそのまた友人が

airbnbで借りたという豪邸。

 

会場に着いてみると、

日本人と外国人のごった混ぜで

お洒落な雰囲気が漂っていた。

 

 

 

 

1階のバーカウンターでお酒を嗜んでいると、

隣に座っていたフランス人の女の子に

ワインの事について話しかけられた。

 

どのタイプのワインが好きか

楽しく議論が進んだ。

 

 

 

煙草を吸う彼女は、

私を屋上の喫煙可スペースへ

誘ってきた。

 

外の空気も吸いたかったので、

私も屋上のテラスへ。

 

 

 

上がってみると、

パーティ参加者の中でも

飛び切りお洒落な人達が固まっていた。

 

グループへ入っていくと、

vogueにでも出てきそうな

フランス人の美男子にアプローチされた。

 

今日はついている!

そう思ったが、見た目倒しで

どうも頭の中がお花畑だ。

 

 

 

私が次の出会いに求めていたのは、

男性らしさと聡明さ。

 

 

 

時間を無駄にはできない。

すぐにフランスの彼の隣を去った。

 

 

 

ワインを数杯飲んで

お手洗いに行きたい気分だったので

下の階へ降りてお手洗いへ向かった。

 

先客がいたので、

目の前にあったソファに腰掛け

お酒で高揚した気分を楽しんでいた。

 

 

 

その時、目の前に

快活に笑いながらも知性を感じる

今までに会ったことの無いタイプの男性が

私の友人の元へ歩いて行くのが見えた。

 

 

 

次に起こすべき行動は

既にわかっていた。

 

友人に話しかけ、

偶然を装って彼に挨拶する。

 

 

 

脳からの指令に従い

私は適切な行動を起こした。

 

 

 

彼の名前は龍一、

アメリカの大学に在籍しているが

春休みなので帰国しているとのこと。

 

彼の目は自身が溢れ、

将来を見据えてキラキラと輝いていた。

 

 

 

なぜか人を惹きつけ、

愛されるような人だった。

 

 

 

自分自身の功労を讃えながら

彼との会話を楽しみ、

連絡先の交換に成功。

 

夜の25時になり、

後ろ髪を引かれながら

私は帰宅した。

 

 

 

 

朝の10時に目がさめると、

例の彼から連絡が。

 

直近で夕食に行ける日はあるかとの事。

 

 

 

 

彼が品川のホテルに泊まっているので

品川で食事をすることに。

 

当日、品川駅で待ち合わせ。

いつでも、初めて2人だけで会う日というのは

特別なものだ。

 

 

 

高揚した気分をなんとか抑えながら

クールに振舞っていると、

ある事に気がついた。

 

こんなに、話していて心地よく、

何よりも楽しいと思うのは

初めてだという事に。

 

 

 

今までも楽しかったが、

どこか気を使っている部分があった。

 

それが、彼と話していると

素の自分で居られる。

 

 

 

これには何か意味があるはず。

 

 

 

暫くして、彼が数日後から

外資金融でインターンをすると聞いた。

 

そのために、近場のマンスリーマンションへ

宿泊先を変えるとの事だった。

 

 

 

近場の事を良く知る為という名目で

東京駅周辺でデートをする事に。

 

散歩がてら

ウィンドウショッピングをし、

彼の親友がバイトしているという

無印良品へ。

 

 

 

商品を見ながら龍一は、

私が目を落としてしまうようなもの一つ一つに

それぞれの面白さを見出しては

熱意を持って私に良さを伝えてくれた。

 

全く目新しい物を知る気分で

幸せな楽しさを感じていた。

 

 

 

様々な椅子を陳列したエリアに着き、

2人で低反発の椅子を試した。

 

目線を同じにして、

龍一と目を合わせた。

 

 

私はつい、

彼みたいな人と結婚したら

幸せになれるのだろうと感じた。

 

 

 

こうしてデートを重ね、

晴れて龍一と付き合うことに。

 

 

 

しかし彼は、

大学のためにあと2ヶ月で

アメリカへ帰らなければいけない。

 

最高に幸せな恋愛には

期限がついていた。

 

 

 

 

せめて一緒に居られる時間で

忘れられない思い出を作ろうと

湘南の七里ヶ浜へ行こうと誘った。

 

私と一緒で海が大好きな龍一は

忙しいながらも承諾してくれた。

 

 

 

 

夏日で太陽の眩しい日、

海沿いを2人で散歩。

 

ビーチに座って

龍一の目指している将来について

話を聞いた。

 

 

 

なぜか、彼の話を聞くたびに

彼への愛情が増していった。

 

 

 

こんな日々を一日、また一日と過ごし、

見まいとしていた彼との別れの日が

身に響くように近づいてきた。

 

 

 

自分のままでいられて、

幸福で笑顔が絶えない時間が

終わってしまう事が恐怖だった。

 

そして私は、失う恐怖から

どんどん彼に夢中になってしまった。

 

 

 

 

彼とは友達ぐるみで仲が良かったが、

ひょんな事から彼の親友と

2人で遊びに行く事に。

 

その時、

今まで無視していた現実を突きつけられた。

 

龍一はマメにFacebookをチェックする方だが

交際ステータスを"single"のままにしていた。

 

 

 

しかしもう彼が居なくなるまで

1ヶ月を切っていた。

 

 

 

そんな時、

マンスリーマンションを退去してから

彼がアメリカへ戻る便に乗る日の間

1日だけ泊まる場所がないと悩んでいた。

 

一応彼女であるはずの私は

自宅(実家)へ泊まる事を進めた。

 

 

 

龍一は九死に一生を得たように

私に感謝してきた。

 

彼からの感謝は

私にとっての幸せ、何の苦でもない。

 

 

 

そして当日、龍一を母へ紹介し

みんなバラバラに寝床へ。

 

起床すると、

朝に弱い龍一はまだ寝ていた。

 

 

 

起こしにいくと、

彼は起き上がって手を繋いできて、

一言、ありがとうと言ってくれた。

 

 

 

龍一との別れが辛く、

私は彼を成田まで送る事にした。

 

 

 

成田まで向かうバスの中、

2人で今までの事を思い出した。

 

再び幸福感に包まれ、

バスの中には2人しかいないような

心地よい気分になった。

 

 

 

どうあがいても時間は前に進む。

バスが成田に着いてしまった。

 

 

 

彼はチェックインを済ませ、

搭乗の準備を整えた。

 

龍一は、ギリギリの時間まで

私と一緒に居てくれた。

 

 

 

時間が過ぎ、彼は保安検査場へ。

その間も、何度も振り返ってくれた。

 

検査が終わり、ゲートへ向かうため

彼は下の階へ行くエレベーターへ。

 

 

 

下がっていき、お互いの姿が見えなくなるまで

休まず手を振ってくれた。

 

 

 

彼の姿が消えた。

抑えていた涙が吹き出してきた。

 

 

 

小学6年の頃から

人前では泣かないと決めていたが

抗えない程に感情が溢れ出した。

 

 

 

今までの思い出、彼の優しさ、

そして言いようもない幸福感。

 

 

 

これを思い出すと、

何故か悲しさではなく

変な嬉しさで涙が止まらない。

 

 

 

涙を収めるため

ベンチに腰掛けていると、

龍一からラインが来た。

 

この数ヶ月に対する感謝と、

これから進む別々の道への

希望の言葉だった。

 

 

 

思いがけぬ連絡に

また涙が溢れてしまった。

 

数時間後やっと帰路につき、

帰宅した。

 

 

 

母が心配そうな顔で出迎えてくれた。

 

母の"大丈夫?"の一言に

また涙の発作が。

 

 

 

不思議な事に、涙を流すたび、

自分がどれほど良い恋愛をしたか身にしみた。

 

 

この遠距離恋愛

続くことはなかった。

 

彼がFacebookでsingleとしていたのは

あくまで期限付きの恋だったからだろう。

 

私はその期限のせいで

冷静さを失ってしまっていた。

 

女が夢中になれば、

男は離れるという事なのだろうか、

だから彼は戻ってこなかったのだろうか。

 

感情を抑えてでも、

何も気にならないかのように振る舞うのが

きっと正解だったのだろう。